「人生の三大資金」のポイントは? 執筆:川淵 ゆかり
みなさん、こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの川淵ゆかりです。
そろそろ梅雨に入り、これからしばらくはジメジメしますが、気持ちはカラッといきたいですね!
さて、「人生100年時代」と言われるようになりました。
ますますマネープランが重要となってきます。
ここで「人生の三大資金」のおさらいをしましょう!
「人生の三大資金」とは、「教育資金」「住宅資金」「老後資金」を指します。
この中で一番金額が大きくなるのが「老後資金」になります。
長寿化により、近年、ますますその金額は膨らんでいます。
それでは、「老後資金」を重点的に人生の資金計画を行うのか、というと少し違います。
今までにFPとしての相談業務の中で多くの方々のお話しを伺って感じたことですが、住宅ローンでのつまずきがその後のお金の問題に大きく影響してくると思っています。
多くのご家庭が、お子さんが小さいうちにマイホームを取得します。
「可愛い子供のためだから。」
「お金に余裕のあるうちに理想の家を持とう!」と、多少の無理をしてマイホームを購入するのです。
しかし、住宅ローンは「借金」です。
この「借金」に多くの人が35年という長期間苦しめられるのです。
しかもこの苦しみは住宅ローンだけで終わりません。
住宅ローンの返済期間中に子供は大学に進学し、自分自身も老後を迎え、さらには親の介護の負担まで抱える人もいるのです。
深く考えずに住宅ローンを抱えてしまったために、子供の大学資金が足りずに奨学金や教育ローンというこれまた「借金」を抱える、貯金ができなくなって老後資金が足りない、といった問題が発生するのです。
可愛い子供のため、と思って買った家なのに、子供を苦しめることになってしまうこともあるのです。
決してマイホームを持つな!とは言いません。
「買おうとする家は本当に自分の身の丈に合っているのか?」
「住宅ローンの返済期間や返済額に無理はないのか?」を、もう一度しっかり考えてみましょう。
住宅ローンでのつまずきがその後の教育資金や老後資金作りに大きな影響を与えるのは間違いありません。
可愛いお子さんのためにも、住宅ローンは冷静になって時間をかけて考えていきましょう。
幸せ人生100年を送るためのゆとりマネープランナー
川淵ゆかり事務所
ファイナンシャル・プランナー 川淵ゆかり
日本FP協会 CFP®
厚生労働省 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
お問い合わせ等 https://yukarik-web.jimdosite.com
興味深く拝読致しました。実は私、何も考えず購入しましたマンションを売却しようとしています。ただ、疑問なのは賃貸で行けば果たして老後の心配は無いのでしょうか?。収入が途絶すれば、所有も賃貸もどちらも住み続けるのは困難だと思います。
ただ賃貸の場合は最悪生活保護を受けられる違いがあるくらいでしょうか。またこの日本サラリーマン人口が多く、そのサラリーマンが人生に2度3度不動産の買い替えを出来るほどの収入があるとは思えません。年収上がれば支出も増えます。独身で行けばそうではないでしょうが?。正直、この様なコメントを目にしますが、果たして所有することはデメリットしか無いのか、不動産売却を試みる
50近い会社員が感じる今日この頃です。
ストックバーンさま、コメントありがとうございました。
私自身も7年前に住宅ローンを完済しましたが、返済期間中に母親が介護状態となり仕事も制限されて大変辛い思いをしました。
また、ローン完済後は家も傷んできますから、昨年からリフォームに取り掛かっています。
しかし、ローンで苦しむのはもうイヤなので、預貯金や収支の状況を見ながら複数回の部分リフォームをキャッシュで実施しています。
家は人生で一回の高い買い物、と思いがちですが、とんでもありません。
ローンが終わったら大きな修理も必要ですし、老後には最期を迎えるための住居も考えないといけません。
ストックバーンさまのおっしゃるとおり、何度も大きなお金が必要になってきます。
ですので、お客様には、
「本当に新築でないとダメなのか?中古では?」「20年ローンに短縮できないか?」「親から援助を得られないか?」「土地を購入する必要があるのか?」等のアドバイスを行っています。
35年ローンで新築ピカピカの住居を取得しても、子供がいるとすぐに汚してしまいますし、ローン途中の大学入学と同時に家を出てしまいそのまま帰ってこないかもしれません。
子供のために買った広い家なのに夫婦二人だけで残りのローンを払い続ける可能性もあるのです。
住まいには人生で何度も大きなお金がかかることを認識して購入を決めないといけません。
子供と住む住まい、夫婦二人だけになった住まい、一人になって人生の最期を迎えるための住まい。
子供に面倒を見てもらうことのできない時代になりました。
変化するライフスタイルによって住まいを考えると、お金をいつどのくらいかけるかも見えてくるのではないか、と思います。
以上の考え方は、地元の新聞に連載したことがあるので、またブログとして書かせていただきたいと思います。
これからもコメントよろしくお願いいたします。