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【書評】『自分を操る超集中力』(メンタリストDaiGo) 執筆:祝田 良則

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お薦めの本の紹介です。
メンタリストDaiGoさんの『自分を操る超集中力』です。

メンタリストDaiGo(めんたりすと・だいご)さんは、

人の心を読み、操る技術「メンタリズム」を

駆使するメンタリストです。

 

集中力で、1年が13ヶ月になる!

DaiGoさんは、子どもの頃、

注意力散漫で先生や親を心配させていた、

落ちこぼれでした。
しかし、長い試行錯誤の末に、一般の人たちを

遥かに超えたアウトプットができるほどの

集中力を身につけることに成功します。

 

私は自分の身の回りにあるものすべてに注意力を奪われ、

その結果、なにひとつ集中できなかった状態から、

目的からやるべきことを絞り込み、

的を絞って集中する術(すべ)を身につけたことで、

集中力をコントロールできるようになりました。

 

すると、同じ1時間でも処理できる

「量」が格段に上がったのです。

 

1日24時間という時間は、

すべての人に与えられた平等な資産です。

 

しかし、集中力を自在に操れるようになると、

その24時間でできることに圧倒的な

「差」が生まれます。
短時間で多くのことを学び、

短時間で質の高い成果を出せるように

変わるということは、

それだけ勉強時間、

仕事時間を圧縮できるということ。

 

その結果、1日で平均的な社会人の6ヶ月に

相当する生産性を発揮することも可能になります。

 

実際、私の読書量は1日に20冊なので、

単純計算で常人の200倍の生産性を

発揮していることになります

(社会人の平均読書量は、月3冊であるとされています)。

集中力が手に入ると、

仕事や勉強が短時間で終わり、

評価や成績が上がるだけでなく、

あり余った時間で

プライベートも充実していくのです。

 

 『自分を操る超集中力』 まえがき より メンタリストDaiGo:著 かんき出版:刊

 

集中力は持って生まれた才能ではありません。
DaiGoさんは、

あなたの集中力はトレーニングによって、

さらに強化することができる

述べています。

 

本書は、最新の心理学の見地にもとづいた、

集中力を科学的に高める方法をまとめた一冊です。

その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

集中力の源は、前頭葉の「ウィルパワー」

私たちが集中力を

身につけるために、

知っておくべきこと。

それは、「集中力の源」についてです。

 

集中力が湧き出す泉は、

あなたの額から2~3センチ奥、

前頭葉にあります。

 

 

人間と他の動物の脳を比べたとき大きく違うのは

、前頭葉の大きさです。

 

前頭葉は、

「ヒトをヒトたらしめ、

思考や創造性を担う

脳の最高中枢である」と考えられています。
私たちは進化の過程で前頭葉を大きくし、

他の動物にはない力を獲得しました。

 

それが思考や感情をコントロールする力です。

 

この力は「ウィルパワー」と呼ばれています。

 

ウィルパワーは前頭葉の体力のようなもの。

イメージをつかむため、

ロールプレイングゲームのキャラクターの

体力や魔力を思い浮かべてください。

 

敵の攻撃を受けると体力が減り、

魔法を使うと魔力が減っていくように、

ウィルパワーにも一定の量があり、集中力を使う度に少しずつ消耗していきます。

ちなみに、薬草や魔法を使えば体力が回復し、

睡眠によって魔力が戻るように、

ウィルパワーも良い睡眠を取る、

エネルギー源となる食事を心がけるなどの

行動によって補給することができます。

(中略)
このウィルパワーには、2つの特徴があります。

  • ウィルパワーの総量には限りがあり、集中力を使うことによって消耗していく
  • ウィルパワーの出どころは1つしかないとくに重要なのは2つ目「ウィルパワーの出どころは1つしかない」という点です。

 

私たちは仕事とダイエット、スボーツ、家族とのコミュニケーションといった行動をそれぞれ切り離して考えています。つまり、仕事が行き詰まっていることと、ダイエットを続けられるかどうかは関係ない。家族とのコミュニケーションがギクシャクしていても、オフィスに行けば気持ちが切り替えられる。スボーツに没頭してリフレッシュすることと、仕事の効率は関係ない・・・・・など。

 

こうした考え方の根本には、仕事、プライベートなど、それぞれに使うウィルパワーは別であるという思い込みがあります。
実は、そうではありません。「企画書を仕上げること」と「間食のチョコレートを我慢すること」というまったく関係のないはずの行動でも、使われるウィルパワーの出どころは同じなのです。
つまり、「仕事が行き詰まっているからダイエットが続かない」「家族とギクシャクしていて、仕事に集中できない」というのは自然なこと。ウィルパワーは消費されてしまい、脳が休息を必要とする状態になっているのです。

 『自分を操る超集中力』 第1章 より メンタリストDaiGo:著 かんき出版:刊

 

集中力を鍛えるためには、集中力の源である「ウィルパワー」を高めればよいということ。
そのためのトレーニングは、以下の2つの考え方から成り立ちます。

  1. ウィルパワーの総量を増やす
  2. ウィルパワーの消費量を節約する

 

この2つの掛け算によって、効果的にウィルパワーを高めることができます。

そのスマホが、あなたから集中力を奪う

集中するために、最初にすべきこと。
それは、集中力を起動させる「場所づくり」です。
取り巻く環境の中に「集中力を起動させるエンジン」を配置することが重要となります。

 

当然ながら仕事や勉強をするうえで集中しやすい場所にいるかどうかは、結果を左右する重要なポイントになってきます。
たとえば、机がきれいに整理されていない。書類や資料がバラバラに散らばり、必要なときに出てこない。机の周りがそんな状態では、小さな選択(捜し物)が連続して発生し、肝心な机に向かう前にウィルパワーが消費されてしまいます。
人は集中し始めるときに、より多くのウィルパワーを使います。
ですから「さあ、やろう!」と思ったときに、邪魔が入るほどの障害はありません。たとえば、書類を作成しようとパソコンのキーボードに向かった途端、メールの受信音や電話の着信音が聞こえ、スマホが明滅する。その音や光に気づき、視線をスマホの画面に向けただけで、ようやくかかり始めていた集中のエンジンは止まってしまいます。
場所が集中力に与える影響は、あなたの想像以上に大きなものなのです。

というわけで、集中力を促す「場所」にするために、見直したいのは机周りや作業スペースでのスマホやケータイの扱い、そしてモノを片付けることです。
前者に関しては、可能であれば電源を切ってしまい、そこには持ち込まないこと。デスクの上にケータイやスマホがあるだけで集中力か落ちるという実験結果も出ています。
しかし、そこまでは徹底できない場合も多いでしょう。
そこで、私も実践しているのが、マナーモードやサイレントモードにしたうえで、引き出しの中にしまってしまうという方法です。机の下の足元や背後のキャビネットなど、目につきにくい場所がいいでしょう。そして、集中の途切れるサイクルに合わせて、電話の着信履歴やメール、メッセージを確認します。
(中略)
そして同じ理由から部屋の中に置くモノやレイアウトも非常に重要です。集中力のエンジンになりる部屋、ブレーキになる部屋があります。
昔からよく言われている通り、モノが散らかっている部屋や机は集中力を奪います。
このことは散らかった部屋で作業してもらうAグルーブと、きれいに片づいた部屋で作業してもらうBグルーブを比較した心理学の実験でも証明されています。
両グループに同じ作業を同じ時間してもらった後、「どれだけ自分の自制心を保てるか」というテストを受けてもらいます。するとBグルーブに比べ、散らかった部屋で作業をしていたAグルーブの人たちのほうが、気が散りやすく集中力がなくなっているという結果になったのです。
というのも、部屋を歩いていて何か障害となるものがあると、不安や恐怖といった感情を司る脳の扁桃体(へんとうたい)が反応してしまうからです。リビングのフローリングの上に、同居人の置いた何かがあるだけで、「これはなんだ?」と警戒する本能が働き、そこにあるモノに注意が奪われてしまうのです。
つまり、机の上や家の中がきれいに保たれていないと、勉強や仕事に向かう集中力は下がり、合わせて自己コントロール機能も低下するので、家族と喧嘩しやすいなどのデメリットが生じます。
部屋や机をきれいな状態に保っておくこと。「片づけ」は、集中力を起動するスイッチになるのです。

 『自分を操る超集中力』 第2章 より メンタリストDaiGo:著 かんき出版:刊

やるべきこと以外の、自分の気を散らすもの。
それらはすべて、ウィルパワーをムダ使いする原因となります。

仕事のできる人のデスクは、いつでもきちんと整理され、片づいています。
その理由は、集中力の観点からも説明がつくということですね。

☆    ★    ☆    ★    ☆    ★    ☆
「1日に20冊の本を読んでいる」
DaiGoさん自身がそうおっしゃっているとおり、膨大な知識量に裏づけされた「集中力の教科書」ともいえる一冊です。
作業環境、姿勢、食事、睡眠、瞑想・・・・。
あらゆる視点から、集中力を高めるためのテクニックを拾い集め、わかりやすく解説してくれます。

DaiGoさんは、大切なのは、1つの行動にフォーカスし、1つずつ着実に習慣化していくことだとおっしゃっています。
習慣化されたことは、「ウィルパワー」をほとんど消費せずに、実行できるようになります。

「これなら続けられそうだ」
本書の中からそう感じられるものを1つずつ習慣化し、「超集中力」を身につけたいですね。

↓本書について、もっと詳しくお知りになりたい方は、こちらをどうぞ!

【書評】『自分を操る超集中力』(メンタリストDaiGo)

109 祝田 良則

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